2011年6月24日金曜日

今後のラインナップから

 6月24日に刊行スタートしました「生きる技術!叢書」ですが、今後の刊行ラインナップを簡単にご紹介しておきましょう。刊行順ではなく、著者50音順でのご紹介です。


■ためらいのリアル医療倫理/岩田健太郎
延命治療をすべきか否か、人工妊娠中絶は正しいか正しくないか……イエスかノーかの二者択一をせまる命題は、医療のフィールドには向かない。我々のとるべき態度とは、白か黒かの二元論から離れ、ためらいの口調で「ほどほど」のバランスを探ること。数々の修羅場をくぐりぬけてきた感染症医が、その経験知をもとに医療の倫理に鋭く切り込む。

■「歩く旅」こそぼくの人生――ロングトレイルという冒険/加藤則芳
「大地をふみしめる縦走の先になにを得るか?」。ソロー、ジョン・ミューアなど、アウトドア文化を創った先人たちの遺した叡智をもってありのままの自然を感じた遊歩の記録。山や森に馳せる思い、ロングトレイルという生きかたについてなど、編集者からペンション経営者、そしてバックパッカーとなった著者の体験から生きていくための知恵や知識、技が浮かび上がる。

■「80後」的中国とのつきあい方/加藤嘉一
日本人と中国人の間に存在する「誤解」はどう生まれ、どういうジレンマに陥っていくのか、それを乗り越えるにはどうしたらいいいか。全世界が「如何に中国人と付き合っていくか」という21世紀最大の問題について模索するなか、「中国で最も有名な日本人」として年間300以上の取材を受け、200本以上のコラムを書く著者が、正しい中国との付き合い方を20代若者の視点から語る体験的ガイドブック。

■だまされないで生きる技術/香山リカ
3.11の事態しかり、情報が増えれば増えるほど、どれが真でどれが偽か、見分けるのがむずかしくなる。なぜ人はだまされるのか。それに対抗するためにはどうすればよいのか。あるいは、世の中には“よいだまし”もあり、「だまされる者は救われる」のか。古くて新しい「だまし」の問題について、心の問題のプロフェッショナルが鋭く切り込む。

■いいね!新世紀メディアPR論/小林弘人
広告を「打つ」時代は終わった!未知を広報する、そんなときこそネット上の「誰でもメディア」を駆使せよ!『新世紀メディア論』で、新聞・雑誌など出版系メディアの凋落を指摘し、その先のビジョンを提示した著者が、今度は「誰でもメディア」時代におけるPR術をレクチャー。Twitter、ブログ、ウェブサイト、リアルイベント、あらゆるメディアを縦横に駆使し、「未知」を「既知」に変えてきた男・こばへんが語る新世紀PR&広告術。

■世界を変えるお金の集め方──ソーシャルファイナンス入門/慎 泰俊
児童養護施設にいる子どもの奨学金投資、アーティスト独立資金のためのファイナンス、こだわりを持ったモノづくり企業に対する融資……人と人のつながりを活かした新しい金融の仕組み=ソーシャルファイナンスが、いまゆっくりと、しかし確実に広がっている。ソーシャルファイナンスの仕組み、歴史、カラクリ、将来について、様々な事例とともに解説。ソーシャルビジネスの若き旗手が描く、共感型社会へのマニュフェスト。

■ガンダムの経済学/田中秀臣
ガンダムの世界を経済学の視点から分析するとどうなる? なぜジオン公国と地球連邦は戦争をしたのか。ニュータイプはどのような経済学的な意味を持ちうるのか。その問いから、日本経済がかかえるさまざまな問題が浮かび上がってくる。好評だった『AKB48の経済学』に続く、サブカルチャーの経済学。

■反教育学講座/パオロ・マッツァリーノ
『反社会学講座』で、世の中のさまざまな「常識」を、統計データをもとにひっくり返してみせた、「社会学のエンターテイナー」である著者が、今度は教育界の常識に挑戦。学校の常識は世間の非常識。目からウロコの教育学で、真に健全な青少年育成を。マッツァリーノ流「教育怪革」論。

■自分イノベーション──問題発見・解決のメソッド/林 志行
現状から一歩前に踏み出したいと考える人が、自分の殻を破り、知的イノベーションを起こすにはどうしたらよいか。時間の使い方、必要な情報の下調べの方法、調べた内容のリスト化、データの使い方と置き換え、面接やプレゼンテーションに備えた想定問答等、大手シンクタンクで長年培われた究極のスキル獲得法を伝授します。

■工学者的プラグマティズムのすすめ/藤井聡
いまの日本の停滞感の原因は、「科学者的実証精神」の欠如である。工学部土木工学の専攻でありながら、進化心理学、社会学、経済学、哲学などにも通じ、自らの研究成果を現実の道路・ダムなど公共事業政策、金融政策にフィードバックし続けている著者が、「現場の哲学」の欠如によって引き起こされているさまざまな問題にメスを入れ、現場の知に基づく工学者的思考を提唱、日本の活性化の処方箋を提示する。

■希望社会の政治哲学/的場昭弘
希望がみえない時代。長引く不況、自殺者は年間3万人、失業率は5%を超え、貧困層は拡大、学生の就職は超氷河期……でもなぜ立ち上がらない? そこに欠けているのは、歴史と構造についての認識ではないか。マルクスらの知見を援用しつつ、日本を希望ある社会にするための展望を、新しい政治哲学を語る。

■「小僧」のリスク戦略論/山口 浩
自由、個性、寛容、安心……本来はよきものであるはずのものが、逆に足かせになっている現代社会。これを打開するにはリスク理論が役に立つ。リスク評価の基本的な考え方から、「予測市場」「リアルオプション」など最新の未来予測理論までを駆使して、よく生きるための処方箋を。

……などなどの企画が、いま鋭意進行中です。ご期待ください。