2012年9月16日日曜日

9月の新刊は、小田嶋隆著『もっと地雷を踏む勇気』


 生きる技術!叢書ブログ、ひさびさに新刊のお知らせです。

 9月25日発売のシリーズ13冊目となる作品は、小田嶋隆さんの『もっと地雷を踏む勇気』、タイトルからわかるとおり、昨年発売して大好評だった『地雷を踏む勇気』の続編です。


 ネトウヨ、日の丸君が代問題、原発事故など、3.11大震災以降「言論の地雷」を果敢に踏み続けた記録をまとめた前作は、大好評をもって受け止められ、名だたる本の読み手が選ぶ「Web版 ダ・カーポ」の2011年の「ブック・オブ・ザ・イヤー」の4位にも入りました。
ちなみにそのときの1~3位は
1位『困ってるひと』大野更紗
2位『笑い三年、泣き三月。』木内昇
3位『スティーブ・ジョブズ』(I・II)ウォルター・アイザックソン

 今回の新作『もっと地雷を踏む勇気』は、さらにバージョンアップした小田嶋さんの地雷の踏みっぷり、炎上しぶりが存分に堪能できる一冊です。

 維新に原発、陰謀論に若者論。世に言論の地雷は絶えることなし。放置しておくと危険度が増してアンタッチャブルな領域を形成してしまう地雷ポイントを地道に踏み続ける小田嶋さんのお仕事は、村上春樹言うところの「文化的雪かき」に通じるものがあります。

 地上から地雷がなくなる日は永遠に来ないかもしれないが、ここでひとつ踏むことによって、確実にひとつ地雷は除去されていくのです。道に落ちている目の前のゴミを拾うところからしか、世界をよきものにする活動ははじまらない。今日も人知れず地雷を踏み続ける小田嶋さんの言論活動(それをリアルタイムで体験したい方は @tako_ashi をフォロー)は、ポスト・グローバリズム時代を生きるわれわれの希望でもあります。
 
「また会おう。地雷で困っている人はメールをくれ。オレが踏みに行く。大丈夫、オダジマは不死身だ」このあとがきにシビれてください。

 また今回の本には、奇しくも、同じ「ダ・カーポ」ブック・オブ・ザ・イヤーの1位に輝いた、作家の大野更紗さんから、帯文をいただくことになりました。小田嶋さんこそ、日本の「とほほなおじさん」の系統を受け継ぐ言論人であることを的確に表現してくれた、大野さんの帯文にも注目です。


前作に続き、杉浦茂先生の画を使ったアートワークはASYL
2冊並べると、ビートルズの「赤盤・青盤」とも